総合周産期母子医療センターについて
平成22年(2010年)4月1日より山形県立中央病院に「総合周産期母子医療センター」が開設されました。
周産期医療とは、妊娠、分娩、新生児に関わる医療をいいます。「総合周産期母子医療センター」は合併症妊娠や多胎妊娠、切迫早産、緊急帝王切開などハイリスク妊娠に関する妊娠分娩管理とその母体から生まれてくる新生児の医療を行う施設です。当院には救急救命センターを併設していることより、妊婦の救急救命に要する疾患や事故などに対しても病院全科の協力の下、母体と胎児の救命に向けた医療を行うことができます。ハイリスク妊娠から出生する新生児は出生時に子宮内発育遅滞や呼吸障害、循環不全など多くの合併症がみられます。分娩前から産科と協力し胎児の状態を理解し、出生直後から新生児の専門医による適切な管理を行います。センターでは特に極めて早い時期の切迫早産の管理と28週未満で出生の超早産児や1000g未満で出生の超低出生体重児の医療に力を入れ取り組んでいます。
センターは母体胎児集中治療室(MFICU)6床と新生児集中治療室(NICU)9床、新生児生育治療室(GCU)12床からなり、産科医と新生児医療を専門とする小児科医、看護師・助産師がチームを組み専門的な医療と看護を行っています。24時間、県内全域から母体、新生児とも受け入れ可能で、遠隔地からはヘリコプターを利用した搬送も行います。
山形県全体の周産期医療の発展のために治療成績の公開と母体搬送や新生児搬送していただいた施設に対する情報提供や周産期医療に関する研修会などを行います。
県内すべての周産期医療の要請に対し当院だけで対応することは困難です。今まで山形県の周産期医療は山形大学病院、山形済生病院、鶴岡市立荘内病院と山形県立中央病院で協力し行ってきました。これからも各病院の特長を生かし、山形県全体の周産期医療が向上するように協力し取り組んでいきます。
『予定より早く生まれた新生児、体重の少ない新生児、病気を持って生まれた新生児をお預かりします。充実した医療設備の下、高度な医療を提供し、新生児および家族にとって最善の利益が得られるようにします。
また、新生児が愛される存在として家族に受け入れられるように、母子の絆とともに家族の絆を大切にした医療を提供します。』
渡辺 眞史 周産期母子医療センター長
MFICU(母体胎児集中治療室)
平成22年4月より産科の集中治療室を設けており、母体胎児集
中治療室(MFICU)と呼びます。予定日までまだ何か月もあるのに分娩になりそうな切迫早産、双子や三つ子の多胎妊娠、また高血圧や糖尿病などのいろいろな病気を持つ妊婦さんを県内の各病院から受け入れています。
一般病床の2倍のスペースと無菌室としての空調設備が整備されており、入院患者さんには今までよりもゆったりとした環境で治療を受けることができます。

県内各病院からの母体搬送数は、平成21年度は99例と平成20年度の46例に比べて倍増しております。母体搬送の理由は切迫早産が最も多く、次いで以前は妊娠中毒症と言われていた妊娠高血圧症候群、3番目は胎盤が子宮の出口をふさいでいる前置胎盤でした。
平成22年度の総分娩数は552例であり、その中で帝王切開は175例(うち緊急帝王切開112例:64%)でした。
新生児部門
予定より早く生まれた新生児、体重の少ない新生児、病気を持って生まれた新生児が入院します。充実した医療設備の下、高度な医療を提供し、新生児および家族にとって最善の利益が得られるようにします。また、新生児が愛される存在として家族に受け入れられるように、母子の絆とともに家族の絆を大切にした医療を提供します。
退院後は発育発達についての経過観察を行います。低出生体重児特有の発育発達を理解し家族に余計な心配を与えないように、また必要時には早期の療育訓練につながるようにします。臨床心理士との協力の下、小学校入学時までの発達の評価を続け、個々にあわせた学習の方法まで支援を行います。
NICU(新生児集中治療室)
新生児集中治療室(NICU)9床で早産低出生体重児や病気を持った新生児を治療します。
呼吸循環管理を中心とした集中治療ですが、新生児の痛み苦しみに考慮したやさしい医療を目指します。家族に対しては24時間面会、両親のみならず祖父母や同胞の面会も出来ます。
新生児の後障害無き救命はもちろんですが、家族に愛される存在としての救命を目指します。


GCU(新生児生育治療室)
NICUで全身状態が安定し退院までの体重増加を待つ新生児や、集中治療を必要としないものの入院治療の必要な新生児が入院します。治療と同時に家族の絆を大切にし、退院に向けた準備をします。
予期せぬ分娩、新生児の入院による母子分離のため母親の心には児との間に距離が生まれることがあります。そのような母親の心に配慮し、カンガルーケアや母乳育児など母子の密着した育児を支援することで心の隙間を埋め、安心して家庭に戻れる様にします。GCUには2室の個室があります。ファミリールーム(FR)と呼ばれ、家族とゆっくり過ごすことが出来ます。退院前は数日一緒に過ごし、父親も一緒に泊まることで家族の絆が強くなるとともに、家庭に帰ってからも安心し自信を持って育児をすることが出来ます。


ドクターカーの運用
山形県では、安心して子どもを生み育てることができる環境づくりを目指し、妊娠、出産から新生児にいたるまでの高度専門的な医療を提供する総合的な周産期医療体制の整備が進められており、平成23年4月11日より、当院の総合周産期母子医療センターにおいて新たにドクターカーの運用を開始いたしました。
ドクターカーの安全かつ円滑な運用にあたりまして、
関係各位の御理解と御協力を改めてお願いいたします。
【ドクターカーの概要】
車種:ニッサン パラメディック
(V6-3500ガソリン,4WD)
全長5,640mm、全幅1,900mm、全高2,470mm ※消防庁認定救急車
○ドクターカーの運用概要及び概要図
○周産期(分娩取扱)医療機関への新生児搬送についてのお願い
○新生児搬送連絡票(診療情報提供書)(県共通様式)

























