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特発性正常圧水頭症:脳神経外科

特発性正常圧水頭症について

現在、認知症患者の増加が社会的問題となっておりますが、“手術で治る認知症”として「特発性正常圧水頭症」という疾患があります。医療や介護を必要とする高齢者の中には、この特発性正常圧水頭症患者が一定数潜在すると考えられ、注目されています。

高齢者の方において脳・脊髄を覆う脳脊髄液が過剰に停滞貯留しておこる病気で”歩行障害・認知機能障害・尿失禁”を3大症状とします。症状としては歩行障害が重要で、歩幅が狭くなり、足の挙がりが悪く、両足を拡げた歩行となりがちです。立ち上がりや方向転換時に不安定性が増します。認知症の特徴としては、初期の場合は意欲や自発性の低下、集中力の低下など、これまで活動的だった人が外界に対して無関心になり、少しボーっとした感じになります。症状が進むと、時・場所・人に関する記憶が失われます。尿失禁は、尿意をもようした時すぐにトイレに行かないと漏らしてしまう「尿意切迫型」です。歩行障害もあるため、尿失禁にいたることが多くなります。過活動膀胱と診断されたり、男性の場合は前立腺肥大と診断されていることもあり、鑑別が難しいことがあります。
画像所見はくも膜下腔の不均衡な拡大を伴う脳室の拡大(DESH; Disproportionately Enlarged Subarachnoid space Hydrocephalus)が特徴的です(図1)。

 



 

症状や画像所見からこの病気が疑わしいと考えられる場合は腰から脳脊髄液を30ml程度排液して症状の改善をみる”タップテスト”という検査をします。この検査により症状が改善し、効果が期待できれば手術治療を検討します。
手術は全身麻酔下で、脳室腹腔短絡術(VPシャント)あるいは腰椎腹腔短絡術(LPシャント)を行うことにより症状の改善が期待できます。直径約1mmの細いシリコンチューブを皮下に通して、流れが滞った髄液を身体の別の部位(腹腔)へと流す手術です(図2)

 

 


手術入院は1~2週間程度です。手術による3大症状の改善率は、歩行障害が9割前後、認知症と尿失禁が5割前後と、高い効果がみられます。


詳細は難病情報センターのホームページをご参照ください。
難病情報センターのホームページ

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