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破裂脳動脈瘤(くも膜下出血):脳神経外科

破裂脳動脈瘤(くも膜下出血)について

 くも膜下出血は脳動脈瘤の破裂が原因で生じ、今まで経験したことがない突発性の激しい頭痛や嘔吐、意識障害で発症します。一般に概ね死亡率1/3、後遺症率1/3、回復率1/3と言われている怖い病気です。
 治療はまず出血源となった動脈瘤を確認して、早期に手術を行い再出血防止を図るとともに、頭蓋内血腫を除去したり髄液ドレナージを行って頭蓋内環境を整え、状態の回復を図ります。続発する脳血管攣縮(脳の血管が収縮して脳梗塞を引き起こす病態)に対し集中治療室に入院の上厳重な急性期管理を行います。正常圧水頭症を来した場合には(頭に水がたまり認知機能低下、歩行障害、失禁などを来す病態)に髄液シャント術(頭や腰部から腹腔に管を植え込み過剰な髄液を流す手術)が必要になる場合もあります。
 出血による脳損傷の程度により5段階の重症度グレードに分類されます。搬入時既に昏睡状態、瞳孔散大、呼吸停止に至っているグレードVの患者さんの場合救命自体が困難ですが、グレードI〜IVの患者さんに対しては速やかに根治手術を行い、救命と予後改善を目指します。脳動脈瘤に対する手術方法としては、開頭クリッピング術と血管内治療の2種類があります。手術方法は患者さんの年齢や状態、動脈瘤の部位や形に応じて使い分け、治療成績の向上を図っております。

当科の治療実績

 1998年4月から2014年12月までの間に、破裂脳動脈瘤によるくも膜下出血で当院に入院された方は545人で、そのうち450人(83%)の方に根治的治療が行われました。治療方法としては、開頭クリッピング術が330例(73%)、血管内手術が115例(26%)、双方併用が5例でした。
 根治的治療の成績は、発症時の重症度グレードによって大きく異なりますが、グレードIからIIIの比較的軽症の患者さんでは、ほぼ80%の方が日常生活自立状態に回復され、71 %の方は完全社会復帰が可能でした。またグレードIV、Vの重症患者さんにおかれましても、82%の患者さんで救命が得られ、56%の患者さんは社会復帰ないし自力歩行可能な状態に回復することができました。

重症度グレードI~IIIおよびIV,Vにおける予後(Modified Rankin Scale)

Modifued Rankin Scale
0:全く症状がない状態
1:症状はあるが障害は無く、通常の日常生活・活動ができる状態
2:軽度の障害、介助なしで自分のことができる状態
3:中等度の障害、何らかの介助が必要だが介助なしに歩行できる状態
4:高度の障害、介助なしで日常生活を行うのが難しい状態
5:寝たきり・失禁状態、常時介護や注意が必要な状態
6:死亡

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