ホーム > 診療科のご案内 > 脳神経外科 > 神経内視鏡手術

受付時間のご案内

  • 受付時間:8:00~11:30

診療医は診療担当表をご確認ください。

山形県立中央病院にご用命の際はこちらをご覧ください

受付時間のご案内

  • 面会受付:13:00~16:30

山形県立中央病院にご用命の際はこちらをご覧ください

診療科・部門のご案内

神経内視鏡手術

はじめに

 神経内視鏡とは、あまり聞き慣れない言葉だと思います。内視鏡と言うと胃や大腸の内視鏡検査・治療が真っ先に思い浮かびますが、神経内視鏡には胃や大腸の内視鏡と同じような軟性鏡と、4mm程度の細い筒状をした硬性鏡の2種類があり、手術により使い分けています。神経内視鏡手術は低侵襲手術と言われ、開頭手術などに比べ体に優しい手術と考えられています。

水頭症・脳室内腫瘍に対する神経内視鏡手術

脳の中には、脳室と呼ばれる脳脊髄液が循環している空間があります。水頭症は、何らかの原因により脳室内の脳脊髄液の循環が滞ってしまい、脳室が膨らんできて脳を圧迫してしまう病気です。水頭症に対する治療として、従来脳室と腹腔を細い管で交通させ、脳室内に溜まった脳脊髄液を腹腔内に流す手術(脳室—腹腔シャント術)が主体でした。その手術は頭の他、胸、腹の皮膚に創が残り、体内にチューブが残ったままとなり、もしもそのチューブに感染したりシャント機能に障害が生じれば再手術が必要になります。近年、ある種の水頭症に対して、内視鏡(軟性鏡)を用いて脳室の壁に1箇所孔を開けて水頭症を改善させる手術手技が確立され(第3脳室底開窓術)、当科でも導入されております。高解像度の内視鏡(ビデオスコープ)の導入により、より安全・確実な手術を行うことができるようになりました。この手術では、頭の皮膚に1-2箇所しか創が付かず、体内に何も異物が残りません。また、脳室内の内視鏡手術は、脳室内にできた腫瘍の生検術(腫瘍の一部を摘出し、顕微鏡で見て診断)にも応用されています。

第3脳室底開窓術

下垂体腫瘍に対する神経内視鏡手術

下垂体は頭蓋底のトルコ鞍にあります。同部の腫瘍は開頭手術では脳をわけて深く入り込まなければならず、更に見えにくいところが生じるといった欠点がありました。以前から上口唇の裏の歯肉部を切開し鼻腔の粘膜下にトルコ鞍まで到達する手術法(Hardy手術)がありましたが最近は鼻の中の粘膜を切開し到達する手術法(内視鏡下経鼻的下垂体腫瘍摘出術)が主流になっています。当科では右鼻孔から4mm程度の細い筒状の鏡筒(硬性鏡)を挿入し、左鼻孔から様々な器具、更に右鼻孔の隙間から吸引器具を挿入し手術を行っています。鼻腔内の鼻粘膜を切開しますので、頭や顔には傷がつかず、また脳自体を触りませんので安全かつ美容的にも優れた手術法と考えています。下垂体腫瘍の他、頭蓋咽頭腫やトルコ鞍近傍の髄膜腫などにも応用されています。

内視鏡下経鼻的下垂体腫瘍摘出術

山形県立中央病院のページトップへ移動する