放射線部
CT検査
Q 造影剤ってなんですか?
放射線を通しにくいヨードを含んだ、画像診断のための薬剤です。造影剤を静脈から注入すると、血流に乗って全身へと運ばれていきます。炎症や腫瘍など、血流に富んだ部分があればそこにより多くの造影剤が集まり、単純CT(造影剤を使用しないCT)では見えなかったものが所見として現れてきます。また、腕から注入された造影剤が頭の動脈を通過する時間帯(およそ20~25秒後)に撮影することで脳動脈瘤が撮影できます。同様に、心臓、大動脈、下肢血管などの評価も可能となります。
造影検査は画像に大きなコントラストを生み出し、多くの情報を引き出すことが可能です。よって、CT検査には欠かせない薬剤となっています。
Q 造影剤にはどんな副作用がありますか?
軽い副作用として、吐き気・かゆみ・蕁麻疹・くしゃみなどが現れる場合があります。すぐに軽快し、ほとんどの場合治療の必要はありません。100人に3人の頻度で発生します。
重い副作用として、血圧の低下・呼吸困難などが起こることがあります。発生する頻度はごくまれで、10万人に4人くらいの割合です。
また、検査からしばらく時間をおいてから現れる副作用もあります。かゆみや蕁麻疹、気分不良などが1時間から1週間以内に起こることがありますが、自然によくなることがほとんどです。症状がひどい場合は来院されるか、電話でご連絡ください。
授乳中の場合、母乳に造影剤が移行しますが、極めて微量なため、検査直後から授乳しても問題ないとされています。心配な方は、担当者にお尋ねください。
Q 検査にはどのくらいの時間が掛かるのですか?
頭痛の検査や造影剤を注射しない検査の場合は5分程度で終わりますが、心臓冠動脈検査のように準備や撮影に時間がかかる検査では20分に及ぶこともあります。もっとも一般的な胸腹部の造影検査の場合、平均して15分ほどかかります。
Q 検査後に気をつけることはありますか?
特に造影剤を使用した場合、水分をこまめに摂りおしっことして体外に排出するように心がけてください。また、遅発性の副作用が出現する可能性もあります。発疹や吐き気などが出たら病院までご連絡ください(検査後、連絡先等が記載された用紙をお渡ししています)。
Q 検査では着替えが必要ですか?
金属製の衣服やアクセサリーなど、画像に影響を及ぼす可能性のあるものは外していただきます。検査着はこちらでご用意しています。
Q 体重を聞かれましたが、何か関係があるのですか?
造影剤を用いる場合、その注入量は体重や腎機能を元に決定されます。そのため検査前に体重を確認させていただく場合があります。