3.神経鞘腫
脳や脊髄から出てくる末梢神経は神経鞘という鞘(サヤ)で包まれています。この鞘はシュワン細胞と呼ばれる細胞で形成されており、このシュワン細胞から発生した腫瘍が神経鞘腫です。全脳腫瘍の約10%で良性腫瘍です。40〜60歳代に好発し女性にやや多く男性の約1.3倍です。有名なものは第8脳神経から発生するもので聴神経鞘腫や前庭神経鞘腫と呼ばれます。難聴やめまい等にて発症することが多く手術による摘出も重要な治療法ですが併走する顔面神経麻痺等の合併症も多く手術による治療は慎重に判断することが必要です。またガンマナイフ等の定位放射線照射が有効であり大きさや症状、年齢等から治療法を決定します。