5.転移性脳腫瘍
転移性脳腫瘍は脳以外の部分から転移してきたものです。転移性ですので原発性脳腫瘍には含まれません。最も多いのは肺がんの転移で転移性脳腫瘍の半数以上(52%)を占めます。次いで多いのは乳がんの転移(9%)です。近年、大腸・直腸癌からの転移が増加傾向です。大きいもので単一病巣のものでは手術による摘出が選択されます。しかし多発性で麻痺などを起こす部分に近い病変や手術で到達困難な病変などに対してはガンマナイフ等の定位放射線治療装置による治療が行われます。非常に多数の転移巣が脳全体に存在するときなどには脳全体に放射線を照射する全脳照射が必要になる場合もあります。