6.髄芽腫
小児悪性脳腫瘍の代表的な腫瘍です。15歳以下の小児10万人あたり年間0.5人の発症で脳腫瘍の約0.6%を占めるまれな腫瘍です。我が国では年間80〜100人程度発症していると考えられます。10歳以下の小児で、小脳虫部に好発し初発年齢のピークは6〜7歳です。やや男児に多い傾向があります。以前は予後の悪い腫瘍でしたが手術による摘出と組織診断の後、適切な化学療法と放射線治療にて長期間の無病生存が見込める状況になってきています。3歳未満の小児では精神発達遅滞や身体発達遅延を回避すべく、放射線治療を3歳以上の時期まで延期する治療法が一般的です。