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麻酔科研修

[ 2016.07.01 ] [ 研修内容の報告 ]

こんにちは。
研修医1年目のT. I.です。6月から2ヶ月間麻酔科で研修をしている最中で、その麻酔科研修も約1か月が経ちました。
ここ山形県立中央病院は研修医全員が、2ヶ月間の麻酔科での研修をすることになっていますので、県立中央病院の研修医が麻酔科でどのようなことやっているのかがわかるように書きたいと思います。

まず、麻酔科研修医がやることとして
・手術中の麻酔の導入、維持、覚醒
・手術の前後の診察
・手術前に当日必要な数のAライン(動脈血ガス採血に必要なルート)作り
・当日自分が入る手術のプレゼンと、機械や薬剤の準備。
・手術前日に病棟看護師さんへの指示出し(禁食・禁水分の指示出し、前投薬の有無の確認など)
・麻酔当番の日は緊急手術の際には麻酔をかけるので、その対応と呼ばれるかもしれないのでその待機
・2ヶ月間の最終週での抄読会発表
まとめると以上のことになります。

麻酔科研修医のタイムテーブルとしては
・7:15〜30-  担当する患者さんの手術室の準備。人工呼吸器の設定、挿管の準備を済ませます。
・7:40-  Aライン作り。空気が入らないように作るのはなかなか難しいです。
・8:20-  朝のカンファレンス。担当する患者さんのプレゼン、挿管困難が予想されるなど、麻酔のリスクについて他の先生も交えて話し合います。
・8:45-  手術開始。各々のオペ室で麻酔の導入、維持、覚醒をします。
・手術終了〜17:15  患者さんを手術室の出口まで見送りに行きます。また翌日手術予定の患者さんの術前診察、そして前日に手術した患者さんの術後診察に行きます。
・17:15- その日の手術の進行度合いにもよりますが、進行中の手術が1〜2件ほどになり、手術がその日当番の先生に引き継ぐことができそうになったら、当番でない場合は解散となります。当番の場合、その日の予定手術は基本的に最後までは麻酔をかけます。深夜に緊急手術で呼ばれることもありますが、もう一人の当番の先生が「明日も朝イチから手術あると思うから最後まではいなくていいよ。明日もがんばってね。」と言ってくださり、緊急手術となった患者さんの診察と導入だけで帰宅することもありました。

麻酔科で1ヶ月研修してみての感想ですが、麻酔の維持を研修医一人で行うことが多く、挿管や薬剤の調製など実際に手を動かすことが多いと感じました。また自分で昇圧剤など薬を静脈から入れた場合、すぐに血圧が上がったりと目に見えて体の変化がわかったりとすぐに効果が現れておもしろいなと思いました。点滴のための注射や、橈骨動脈に穿刺するための注射もほぼ毎日行っているため当初に比べ徐々にコツを掴んできていると思います。
残り約1ヶ月の麻酔科研修ですが、1ヶ月目以上に自分から能動的に動けるように頑張っていきたいと思います。

手術室の様子↓↓
手術室