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治療紹介:ガンマナイフ

ガンマナイフの詳細

ガンマナイフは脳神経外科医によって行われる放射線治療です。高エネルギーX線を用いるリニアックに対し、ガンマナイフはコバルト60という放射性物質が出すガンマ線を用いて治療を行います。そのエネルギーを局所的に正確に収束させるため、頭部をフレーム又はマスクで固定して照射を行います。

ガンマナイフによる脳定位放射線治療

ガンマナイフによる脳定位放射線治療

192本のガンマ線(コバルト60線源)が、脳内の病変に集中するように設計されています。1つ1つの弱いガンマ線のビームが、周辺の正常組織への影響を最小限に抑えて病変に集中します。放射線を高い精度で病変に照射できるため、高線量1回の照射で治療できる低侵襲な治療です。

対象疾患

①脳腫瘍:聴神経腫瘍、髄膜腫、転移性脳腫瘍、下垂体腫瘍、小脳血管芽腫、頭蓋咽頭腫、松果体腫瘍、胚芽腫など。
②脳血管:脳動静脈奇形、海綿状血管腫など。
③その他の疾患:三叉神経痛、パーキンソン病、てんかんなど。
注)ガンマナイフ治療として保険が使えない疾患もあります。詳しくはお問い合わせください。

治療の実際

【フレーム固定の場合】

①金属フレームを頭部に固定します。この処置では痛みを伴いますので、局所麻酔を行います。麻酔後、頭部を4つのピンで固定しフレームが装着されます。頭髪を剃る必要はありません。
②フレームが取り付けられたら、MRIやCT、脳血管撮影などを行います。照射を行う病変の位置と大きさを検査します。
③得られたデータをもとに治療計画を行い、ここで照射範囲や線量が決められます。
④ガンマナイフの寝台に頭部を固定します。その後、自動的にベッドがガンマナイフ装置内に移動し照射が開始されます。治療そのものは全く無痛です。通常2泊3日程度の入院が必要になります。

【マスク固定の場合】

①ガンマナイフ室でマスク(シェル)を作成します。そのまま位置あわせ用のCTを撮影します。
②MRIやCT、脳血管撮影などを行います。照射を行う病変の位置と大きさを検査します。
③得られたデータをもとに治療計画を行い、ここで照射範囲や線量が決められます。
④再度ガンマナイフ室でマスクを装着し、位置合わせ用のCTを撮影します。その後、自動的にベットがガンマナイフ装置内に移動し照射が開始されます。治療そのものは全く無痛です。詳しくは、当院「脳神経外科」のページをご覧ください。

ガンマナイフによる脳定位放射線治療

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